
こんにちは!福井県で地域をまるごと体感できる宿「玉村屋」を運営しているナカタニ ショーです。
僕自身は福井県に移住してきました。そのときに使ったのが地域おこし協力隊という制度
▼ 地域おこし協力隊って??
https://www.iju-join.jp/chiikiokoshi/index.html
この制度を使って地方に移住すると「地域おこし」という名前が目立つのか「なにか地域のためにやってくれるんでしょ?」と思っている人が少なからずいると思います。
そして地域おこし協力隊に限らず、田舎に移住したい人と話をしていると「地域のためになにかしないといけない」と思っている人が多くいます。しかし、移住しても「地域のために」頑張らなく良いのです。今日はその理由をまとめてみました。

そもそもなぜ移住したいのか
この記事を読んでくださってる方は、「移住」に関心がある方も多いのではないでしょうか?そんな方にお聞きします。
なぜ、移住をしたいのですか?
「自然豊かなところでの暮しをしたいから」
「自分で食べる分の野菜を育てたいから」
「地域を元気にしたいから」
いろんな答えが出てくると思います。その中でも一番の理由はなんですか?少なくとも「地域のため」が一番に来ることはないと思います。やっぱり、みなさん自身が理想とする暮らしを作る場所として「地方」が適切だったから、移住したいと考えるのだと思います。
僕自身も東京から地方に移住すると決めたときに周りから「なんで移住したの?」と聞かれたときの答えは「地域を盛り上げたいから」と言っていました。ただ本心は「自然の中で暮らす」と「自分がなにかを仕掛けていくのが東京よりも地方が良かった」ということ。もちろん、地域を盛り上げたいという気持ちはありますが、自分の理想とする暮らしを実現する適切な場所としてその地域を選んだと言うだけなのです。
「地域のためにやってるのに・・・」と悲しくなるとき
もし、移住したら「地域のために頑張らないと」と考えているなら、それは止めた方がいいのです。なぜかというと、他者のためにやってるのに、その人が協力してくれなくなったら、他者を責めたくなりませんか?
そもそも、移住した目的を思い出してみてください。自分自身が理想とする暮らしを送るために移住したのではないですか?極端な話、例えば、東京の上野に引っ越して「上野の地域のために頑張らないと!」と思う人がいるでしょうか。きっといないですよね。それがなぜか、引越し先が地方に変わっただけで、「地域のために頑張らなければいけない」と思ってしまうのは不思議ですよね。
さらに厳しいことを言うと、「協力してくれない」=「その地域に求められていることではない」かもしれないと考えた方がいいと思います。それでも、そのまま地域のためと思ってやり続けるのは、もしかすると自分の価値観の押しつけかもしれません。その地域にずっと暮らしている人がいて、そこの暮らしが成り立っているのに、自分の価値観を押しつけるのは、地方移住でうまくいかないパターンのひとつなのです。
極端な話、ジャングルの奥地で豊かで幸せに暮らしている先住民族に「テレビ」を売りつけて、文明を広げたのだと思い上がっているのと同じだと思います。

移住するだけで「地域のためになっている」理由
移住して、地域のために頑張らなくても移住しただけでも「地域のため」になっているんです。
例えば、住民税。あなたが住むだけでその地域の収入が増えます。自治会費もそうです。あと、人口基準で国や県から支給される金額が変わってくる補助金があります。
そして、あなたがその地域に住めば、当然日常的に買い物をすると思います。そうなると、そこの地域にお金が落ちます。一般的に1人の成人が1年間に支払う生活費は、平均120万円程度と言われており、ネットが発達した今だから多少は減っているとしても、住むことで地域にお金が落ちることは間違いないのです。
つまり、そこに住むだけで既に「地域のためになっている」
だから、無理してそれ以上のことをしなくても大丈夫です。
でも、これだけは「地域のために」やろう
「地域のために頑張らなくていい」とお伝えしましたが、地域に暮らしている住民としてすることは、やらないといけません。
例えば、ゴミ集積所の当番や地域の清掃活動、運動会など。これは、自分たちが暮らすために必要とされることなので、ここはしっかりとやらないといけません。
特に、若くて移住する方は「運動会」を頑張るとすごく喜ばれます。なんたって、年齢層が高いので、運動会の種目に出るのが大変な人がいっぱいいるので。。。
前住んでいた集落は理解があって、一人暮らしで日中出ていて大変だろうから、ゴミ当番は免除でその分、運動会頑張ってね!と言ってくださったというようなこともありました。
だから、地域のために「頑張らなくて良い」けども、地域住民としての役割を果たしていくことは大切ですね。それが自分が暮らすために必要なことだからです。

重なる部分をやるとなお良い
地域でやりたいことをやっていくには「三方良し」を意識する必要があります。この三方とは、買い手(お客さん)、売りて(商売人=自分)、世間(地域)のことで、三者全員のためになる商売しか続かないよという滋賀県の近江の国にいた近江商人たちの教えなのです。
現代では、さまざまな事業がありますが、大都会でなにかをするときよりも、地方でなにかをしているときの方が地域とは密接に関わっていると思います。
だからこそ、自分のやりたいことの中で、地域の人にとっても良いことをやると地域にも応援される。もちろん、そのやりたいことにお金を出してくれる人(買い手)がいるから続く。
「地域のために」頑張るのではなく、自分のやりたいことで、地域の”ためにも”なることをやればいい。地域のためにはなるけど、自分が楽しくないことはやらなくていいと思います。自分が楽しくないと続かないし、結果的に住み続けられないと、地域にとっても良くないから。
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▼ about:ナカタニ ショー

京都市出身の最後の昭和生まれ。
大学を1年間休学して、自転車で日本一周をした頃から「地方に残されているものの面白さ」に気づき、地域活性化を人生の軸に据えることを決意。
東京の旅行会社では旅行を通じて地方に人をお送りし、岐阜県白川郷の宿泊施設では、泊まった方を地域の中にお送りしていく。
その中で、地域住民と一緒に地域の資源を活かして魅力を見せていきたいと思い、「地域おこし協力隊」として福井県に移住。
3年間の活動卒業後に「地域まるっと体感宿 玉村屋」を開業。
「第二の実家」「地域の日常にお邪魔する」こそが、最高の魅力になると考え日々実践中。宿以外では旅行業や観光協会事務局の仕事をしながら生きていく「複業」スタイルを実践。
あなたが人生でやりたいことを伴走型でお手伝いする「アカンパニスト」としても活躍中。
twitter:https://twitter.com/sho881112
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