おはようございます。福井県で地域まるっと体感宿 玉村屋をやっています、ナカタニ ショーです。
秋も深まり、冬の訪れを感じる寒さになってきた今日このごろ、みなさんいかがお過ごしですか?
▼先日、こんな感じのツイートをしました
このツイートがわりと反響が良かったので、深堀りしたいと思います。
1.体に染み付いている「当たり前」や「常識」
みなさんも大人になるにつれ、多くの知識や経験を積んだことによって「常識を身に着けている」と思います。僕自身も他人ほど常識は持ち合わせていないのですが、それでも生きる中で「これはこういうもの」という思い込みを知らず識らずのうちに身につけ、なにも考えずに受け入れていたことがたくさんあると思います。いや、むしろ今も当たり前に思っていることが多くあります。
ふと思い出すと、こどもの時「〇〇はなんで、◇◇なの?」と周りの大人に聞きまくっていた時期がありませんでしたか?そう、実はみなさんも「常識を疑う感覚」は、幼き頃は持っていたはず。しかし、大人になるにつれ、忘れてしまった感覚なのかもしれません。
2.常識は誰かが作った「枠」
日々の暮らしを送っていて「枠にはまりたくない」と思う人もいっぱいいると思います。しかし「当たり前」にやってしまうことこそ、実は誰かが作った「枠」なのです。
有名な話ですが、バレンタインデーにチョコレートを大切な人に送る習慣。なにも考えずにチョコレートをプレゼントしますよね?しかし、これは1936年にチョコレートメーカーの「モロゾフ」が作り出したプロモーションが起源のひとつ。言葉を選ばずに言うならば、チョコレートメーカーが自分たちの作っているチョコレートを売るために作った「常識」なのです。
つまり、こういった形で、私たちは誰かの作った枠にはめられ、それを常識だと思い、疑いもせず、日々を送っているのです。
3.枠を越えたら楽になったこと
話は代わり、僕は福井県で宿をやっています。ゲストハウスのような「そこに集まる人が交流できる宿」。全3部屋で定員が7名の小さな宿
ここを運営し始めるときにいくつかの常識から離れたことをしてみました。
☑ 電話番号を載せない(電話予約を受け付けない)
☑ OTA(楽天トラベルなど)への依存度合いを減らす→現在では、なしに
☑ 宿泊料金を近隣エリアに合わさない
☑ テレビを置かない
他にもいろいろありますが、今回は【電話番号を載せない】ということを深堀りしていきたいと思います。他のことは、またどこかの機会でお話したいと思います。
宿泊施設のWEBサイトや雑誌広告などを見てみると、その多くには「予約電話番号」が書かれています。しかし、これは当たり前過ぎて、疑問に思うことはないと思います。僕が宿を運営する中で、電話番号を載せないと決めたのはいくつか理由があります
☑ 今までの職場で電話対応での「言った言わない」にうんざりした
☑ 目の前にゲストがいるのに、電話がなって話を遮ってしまう
☑ 「とりあえず電話しよう」と思う人は、載せている内容でも調べず、聞いてくる
☑ そもそも、うちに来てほしい層(20代~30代)は、電話よりメール派が多い
☑ 他の仕事もしているから電話に出られないこともある
大前提として、うちの宿はほぼ個人経営。サポートしてくれる人はいっぱいいるものの、日々の運営は一人でやっています。つまり、「電話対応に時間を取られたくない」のです。電話というのは、突然やってきて、その場の時間を奪ってしまうこともあるもの。もちろん、すぐに確認できるという便利な側面もありますが、その便利な部分を残しつつやっていくには、電話対応を極力減らすことに取り組んでみたのです。
その結果、目の前の人との時間を大切にすることができ、その時やっていることに集中できるようになった。
そう話すと、「すぐに返事を聞きたいときに電話しているのに、どうするんだ」と言われるかもしれないのですが、今のところ、僕が一緒になにかをしたいと思う人に、そんな心が狭い人はいないと思っています。そんなことを言って、他人の時間を奪う人からは離れていけばいいのです。
4.枠を越えたら新しいことが生まれた
現代人は日々の生活を送ることで「いっぱいいっぱい」になっていて忙しい。だから、暮らしの中で「余白」を感じられることはないかもしれません。しかし、新しいことをするためには「余白」が必要。この余白は、時間だったり、気持ちだったり、頭の思考スペースだったり。
今の現状だと「当たり前」のことで、日々の時間が埋め尽くされていて、新しいことを考える時間なんてどこにもない。だから、今まで当たり前にあった時間を捨てることで、余白が生まれ、思考する時間が増える。
日々の暮らしの中で、本質的に必要な時間を見直してみませんか??
5.常識を疑うために最初に考えること
今まで周りが当たり前にやってきたことをなくすには、「リスク」が伴います。周りと一緒のことをやっていたら、まぁまぁのできになるし、失敗したとしても「周りと同じことをちゃんとしてたのに」と言い訳できるから。
それでも僕が常識だったことをやめることができたのは、一番最初に考えたことがあるから
☑ どういう人に来てほしいか
☑ その人のどんな困りごとを解決したいか
これを明確にしたのです。
事業をやっていると「より多くの人に買ってほしい、来てほしい」と思いがちですが、個人で小さな範囲でやっている以上、正直そんな多くの人が来ても受け入れることができません。そうであれば、どう言う人にきてほしいかを最初に考える必要があります。
だからこそ、僕が考えた「来てほしい人像」が必要のないものは、どんどん削ぎ落としていったのです。そういう判断ができるのは、軸があるから。
6.まとめ
他人と違うことをするには勇気が入ります。リスクが伴い、失敗することもある。しかし、これからの時代は人口が減り顧客となる人が減っていく今、他人と同じことをしていては、奪い合いになってしまい、失敗するリスクが高まっていくのです。
だからこそ、今まで他人も自分も「当たり前」にやっていたことを疑い、違う道にチャレンジし続けることで、これからの時代を楽しく生きていけると思っています^^